完璧主義について【完璧主義者が苦労すること】

今日は前回に引き続き、完璧主義について書いていきます。
前回は完璧主義の特徴について書きましたが、完璧主義について【完璧主義の特徴】今日は完璧主義者が苦労することについて書いていきます。



人間自体が不完全であるため、人間は完璧という世界には、永遠にたどりつけないのではないでしょうか?
そのため、「完璧にできる」というのは、幻想にすぎないのです。

完璧主義は、永遠に届かない完璧を求めているため、
完璧でない自分を責め、自分へのダメ出しを永遠にし続ける人生になってしまいます。

その行為は自己肯定感や自尊心をどんどんと下げる行為に繋がっていくことが想像されます。

そして、完璧にできない、自己肯定感、自尊心もダダ下がりの自分を、ますます嫌いになり、そんな自分を許せないのです。

これは、辛いですよね。

完璧を目指しているので、完璧にできない自分を責める、また出来ない相手のことも責める。これは、特に、遠慮のない家族に顕著に現れてしまうのではないかと思います。

自分だけでなく、他人をも苦しめるのが完璧主義なのです。

そして、完璧主義は行動をも邪魔をします。その理由としては、
①完璧に条件がそろわないと動けないということ、
②完璧に出来なければ、それは=失敗となってしまう為、挑戦することにも遠のいてしまうこと。

完璧主義でない人は、人間は完璧にできないと思っているので、失敗しても、次にこれを活かせばよいと思うだけで、身軽にチャレンジができ、いちいち失敗を失敗と思わず、落ち込まないのです。
(「失敗はない、あるのはフィードバックだけ」、「人間は完璧でないことが完璧」という思考)

他にも、苦労することがあります。例えば、会社で何かミスをした時に、上司の方が「今度はこうしてみたらいいのでは?」と素敵な改善策を教えてくださったとします。

完璧主義者は、これを「責められた」「怒られた」と受け取ってしまうのです。
完璧主義でない人は、困ってしまいます。なぜなら、いちいち落ち込まれてしまうと、
改善策を言えず、改善ができなくなってしまうからです。

そして、「責められた」「怒られた」と受け取る完璧主義者は出来なかった言い訳を言ってみたり、自分のダメなところを見つけては責めてみたり、時には人のせいにしてみたりします。


そのようなことをしてもそれは建設的ではなく、次に役に立たないことなのです。完璧主義でない方やポジティブ思考の方は、そのようなことが毎回続くと少しうんざりしてしまうこともあります。

そして、私が完璧主義において最も辛いであろうと思うことは、「成功を受けいれることができない」ということです。

所謂、満足を得ることがないということです。
たとえ、成功したとしても、「まだまだ」「もしこうだったら」「ああしておけば」と
いつでもどこでも反省の材料を探し、満足することがないのです。

いつも、何か足りないという思いに、追いかけられているのです。

この思考は、永遠に幸せを感じられない思考だと私は考えています。

他にもありますが、これらが完璧主義者の苦労することであり、考え方の癖であり、幸せになれない諸悪の根源だったりするのです。

本当はおかしくないのに、おかしなところを探し出し、作り出し、それにこだわりくよくよと悩む。それは、完璧主義を通り越して神経症となるわけです。

完璧主義というのは、これは手放さないとなかなか幸せになれないのではと私は思っています。

しかし、手放すことが出来たならば、世界がぐっと広がり、一気に明るくなる、そしてそこには充実感や達成感や感謝に溢れる、幸せな日々があると思うのです。

次回は完璧主義者の特徴的思考について書いていきます。


◇参考文献 諸富祥彦『〈むなしさ〉の心理学』

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認定心理士
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