自分と深く向き合うということ
人を見る時には、「言葉ではなく行動を見なさい」という言葉を聞いたことがあると思います。
確かにそうだなと思いますね。それは、口先だけなのか、行動が伴っているのかということですね。
口だけという人も沢山いますので、その人の行動をみてみるとわかりやすいかなと思います。
私は大学で仏教学を学んでいたので少し仏教の話をしますと、仏教では人との関わりの中で大切なのは、「体(行動)」と「言葉」と「心」の3つを見ることが大切であると言われています。そして、その3つの中で最も大切なのが「心」だと言われています。
心を良くすることが大切であると言われています。なぜなら、心というのは言葉や行動の源になっているからです。心で思っていることは、たとえ言葉に発しなくとも、目や表情やしぐさ、態度にあらわれると言われています。
良い心をもっていると、相手をあるがままに受け入れようとします。わかりやすくいうと、自分の感情や自分の価値観や社会通念などという色眼鏡を外して、相手の話に興味を持ち、その人にも関心を持ち、理解しようとする気持ちで話を聞くことができます。そして、そのような心でいるとその態度というのは優しく思いやりのある態度に現れるかと思います。
良い心を持つには、自分と向き合う時間が必要です。自分と向き合う時間というのは、自分の本心に心を傾け、その声を聴く時間のことを言うのではないかと私は思います。
なぜ、自分と向きあう時間が必要かといいますと、自分が本当はどのように感じ、本当はどう思っているのかなどという潜在意識の部分(意識の内の95%と言われています)は、自分との深い対話の中にあるためです。普段自分が意識をしている表在意識(意識の内の5%)よりも、潜在意識に本心が隠れているからですね。自分の心の声を聴くということは、その本心、本音の部分を聴くことが大切だからです。
このような事を続けていくと、自分のことが俯瞰してみれるようになってきます。俯瞰できるようになると何が良いのかといいますと、その場の感情に流されないにもかかわらず、自分の感情をしっかりキャッチし受容することができるようになったり、思考と感情がわけられるようになったり、事実と解釈をわけられるようになったり、目的と手段をわけられるようになったりとこれ以外にも沢山の恩恵があります。
自分と深く向き合おうとすると、様々な誘惑がでてきます。コーチングを使って自分の本心に耳を傾ける時間を「あえて作る」というのもいいですよね。